子どもたちの行動を時に大人は、

「困ったもの=マイナス」と捉えてしまいがちです。

 

そんなとき、大人が少し見方を変えるだけで、子育てはぐんと楽しくなりますよ。

 

今回は、『子育てが楽しくなる見方』に注目します。


困ったときは見方をかえよう

 

 子どもたちとの日々の暮らしは、驚きの連続です。お子さんが赤ちゃんの頃、目覚ましく成長していく姿に元気をもらったり、幸せな気持ちにしてもらったりしたこともあるのではないでしょうか。しかしながら、少しずつ成長も複雑になり、「落ち着きがない」「頑固」「自己中心的」など、大人からみると「困ったなあ」と思う場面に遭遇することはありませんか?子どもの性格や気質をマイナスに捉えてしまいそうなとき、おすすめしたいのが、「見方を変えること」です。

 

 例えば、「わがままな子」は「自己主張ができる子」、「行動が遅い子」は「丁寧にものごとを行うことができる子」など、マイナスの見方をプラスの見方に切り替えてみましょう。そうすることで、親自身が子どもの成長を感じ、良いところを発見できるので、前向きな気持ちになり、心が少し楽になるかもしれません。


困った行動も、プラスにかえよう

 

 幼児期は、さまざまな遊びや行動にこだわる子どもたちがたくさんいます。そのこだわりに困ったなと思った時にも、見方を変えてみましょう。

 

 ある時、幼稚園で春からずっとブロック遊びばかりしている子がいました。お母さんからは、「ひとつの遊びにこだわらず、外遊びやお友達との遊びもして欲しい」という相談を受けましたが、私は、「こだわるということは、粘り強さや集中力があるということですよ。」と伝え、しばらく見守ることにしました。その結果、秋になる頃にはブロック遊びを卒業して、また次の遊びへとうつっていきました。

 

 子どもの「こだわり」は、興味関心があり、好きだからこそのものです。また、「心を安定させる存在」でもあります。子どもは、十分に満足を得られたら自然と次の遊びにうつっていくので、「またこれか…」と困ったときは、「極めているのね」とプラスに捉えて見守ってあげましょう。もしかすると、素晴らしい才能を開花させるかもしれませんよ。

 

 一方で、次々と遊びを変えていく子の場合は、遊びをくるくると変えるので、「飽きっぽい」「集中力がない」などと思ってしまいがちです。でも、よく見てみると、少しずつ遊び方や遊び場所を変えながら、たくさんの遊びを楽しんでいるので「好奇心が旺盛」「興味関心が高い」などと見方を変えることができます。

 

 このように、実は困った行動や短所に見える姿の裏には子どもの良いところが隠れています。まずは、視点を変えてその子自身の良さに目を向けてみましょう。


見方を変えてプラスの言葉を伝えよう

 

 子どもの行動について、親が見方を変えるには、マイナスに感じた時に「別の視点からみたらどうだろう」と常に考えてみることが大切です。そして、子どもの良い面が見つかったらプラスの言葉を子どもに伝えてみましょう。

 

 親が「がんばってるね」「すごいね」などと共感してくれると、子どもは親に対して「自分を理解してくれる存在」だと感じ、安心して自分らしさを表現できるようになります。幼児期は、自分らしさをどんどん出すことが大切な時期なので、自分を自由に表現できる環境はとても大切です。

 

 また、家族とプラスの見方を共有してみるのもおすすめです。男性と女性、年代によっても受け取り方が違うことがあるので、いろいろなプラスの捉え方があることを知ると、肩の力も抜けていきますよ。「子どもがどんなふうに成長してていくのかな」と想像しながら、子育てを楽しんでくださいね。


★ 見方をかえて子育てを楽しむ方法

1.  マイナスに捉えそうになったら、別の視点で考えてみる

2. 子どもの良い面をみつけてプラスの言葉を伝える

3. プラスの見方を周りの大人とも、共有してみる

ラスの視点の捉え方
こだわる  ⇒ 粘り強く、集中力があり、最後までやりとげる
わがまま  ⇒ 自分の意志が強く、自己主張ができる
行動が遅い ⇒ 丁寧にものごとを行うことができる
消極的   ⇒ 慎重で落ち着いて行動できる
神経質   ⇒ 感受性が豊かで細かいところまで気付ける
飽きっぽい ⇒ 好奇心が旺盛で興味関心が強い

※ 2017年10・11月号掲載


★教えてくれたひと


宮崎大学附属幼稚園 教頭
宮崎国際大学 非常勤講師

福島 裕子 先生

「幼児期で一番大切なのは、良い行動を教え、できた時にしっかり認め、ほめることを繰り返すこと」と語る。幼稚園勤続28年。幼稚園教育の指導研究を行っている。